2015年7月21日火曜日

子どもの消費者トラブル、巻き込まれたらどうする?弁護士が事例で解説

 子どもにまつわる消費者トラブルが、最近多く報告されている。そこでベネッセ教育情報サイトでは、弁護士の佐々木博征氏に、子どもが消費者トラブルに巻き込まれてしまったらどうしたらよいのか、想定事例を紹介してもらった。

       
Q.16歳の娘が、声をかけられてモデル契約を結び、モデルになるための教材費を請求され、サインしてしまいました。

A.契約の未成年者取り消しという方法が有効です。これは、民法第5条2項に未成年者が法定代理人の同意を得ないで行った法律行為は取り消すことができるという条文を根拠にしたものです。保護者が、「同意していない」場合には、販売契約や利用契約を取り消すことができるのです。

Q.13歳の子どもが、インターネット通信販売で高額な教材を購入していました。

A.クーリングオフや未成年者取り消しの方法を使い、契約を破棄することが考えられます。クーリングオフは、通信販売やキャッチセールスで売られた商品などを返品できる方法です。通信販売の解除は、特定商取引法第15条の2において定められており、商品の引渡しを受けた日等から8日間が経過しないうちに契約解除の通知をしなければなりません。迅速な対応が必要となりますので、パッケージは開封せずにすぐに消費者センターや弁護士に相談をしましょう。

Q.12歳の息子が「銀行口座からお金を引き出すだけの高額なアルバイトがあるから」と友達に誘われました。

A.振り込め詐欺等の片棒を担がされる可能性が高いと思われます。「怪しい」と思い、子どもにやめるよう説得するのは、保護者として正しい判断ですね。日頃から、「高額なアルバイト」といった甘言にはわながあると教えておくことは重要です。万が一、既に犯罪行為を行っていたとしたらすぐに警察に相談をしましょう。悪い仲間からの誘いを断るのは難しく、「お前ももう犯罪者だ」などと脅されて罪を重ねてしまうことも少なくないからです。
 
参照:ラーニングパーク

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