2014年7月30日水曜日

無断で養子縁組 養父にさせられた男性「戸籍早く元に戻して」

 「こんな弱い人間を狙うなんて」。無断で養父にさせられた男性は産経新聞の取材に心境を語った。養子縁組を無効にするには、家庭裁判所に訴訟を起こすことなどが必要。末期がんの男性にとって少しの時間も惜しいが、それでも「戸籍を早く元に戻してほしい」と家裁に訴えを起こした。

  男性は岡山県出身。昭和38年、手に職をつけようと単身堺市に移住し、時計店を営んでいた親族に弟子入り。以来、店を守り続けていた。結婚はしなかった。

 昨夏に末期の肝臓がんと診断を受けた。店をたたみたくない一心で仕事を続けたが、今年5月に入院。養子縁組は入院中に行われていた。「体が悪いことを知り、目を付けられていたのかもしれない」と男性。

 6月8日、外泊許可を得て自宅に戻り、岡山県内の市役所から届いていた通知文で初めて養子縁組を知った。市役所に電話をしたが「家裁に無効確認訴訟を起こす必要がある」といわれた。病状を明かし、市長宛てに職権で取り消しを求める請願書も出したが、返答はない。貯金を取り崩して弁護士に依頼し、家裁に訴訟を起こすしかなかった。

参照:産経新聞

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